この世のすべてを秘宝に見立てる!「万物秘宝館」のフィールドワークがほとんど冒険だった。



 

あなたは、万物秘宝館をご存じだろうか?

秘宝館といえば、温泉街や歓楽街にあって、性にまつわる展示をしている観光スポット。

いまや秘宝館を名乗るのは全国でも「熱海秘宝館」のみとなり、絶滅危惧種的なテーマパークと化している。

 

万物秘宝館は観光スポットではない。WEB上のサイトだ。

その名のとおり、この世の中に存在するすべてのものを秘宝に見立て

「これはチン」「これはマン」などと毎日シコシコ紹介している。

 

 


たとえば、こんな感じ。

木の幹がそういうふうに見えるのは、誰でも容易に想像がつくが

 

 

 

万物秘宝館にかかればタコスも

 

 

 

横断標識も

 

 


電化製品でさえも、秘宝になってしまう。

「なるほど、その手があったか!面白い!」と感動し、ぜひお会いしたいとコンタクトをとった。

万次郎さん、シューマンさん、愛チンさんの3名でサイトを更新し、全員、神奈川県の三浦半島に住んでいる。

「地元の秘宝をご案内しましょう!」と嬉しいご提案をいただいたので、喜び勇んで、朝10時、三崎口駅へと向かった。

 

 

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▲万物秘宝館のみなさん。左からシューマンさん、万次郎さん、私、愛チンさん

 

駅前で我々をむかえてくれたのは、地位も名誉もありそうなダンディーな3人組。

てっきり地元の大学生かなんかが運営しているとばかりおもっていたので、やってることとのギャップに仰天した。

それぞれ40代~50歳代。メンバーのうち2人は、会社勤めのかたわら、大好きな三浦半島にまつわるブログを、もう何年も書き続けている。

 

●そっちのブログでは真面目なことをメインに書いてる

●ブログやTwitterを見て、妻が行動を把握している

という理由から、サングラスをかけ、秘宝ネームを利用しての登場とあいなった。

 

 

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▲城ヶ島の入り口

 

マグロでおなじみの三崎口駅からバスに揺られること、20分。

乗車中もお話しをうかがっていたのだが、内容が内容なだけに、混み合うバスでは周りの目が気になる。

たどり着いたのは城ヶ島だ。

 

 

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マグロ目当ての人々は、のきなみ三崎港で降りてるので、ここいらへんのお土産物やさんはひっそりしていて、いい感じ。

 

 

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▲1個30円の割れ目

 

300円の貝殻セットを指さし「見てください、1個30円の割れ目」とさっそく秘宝探しをはじめていた。

 

 

 

●自然系、食べ物系、プロダクト系が得意分野です

 

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「矢印とか、どうしても目がいっちゃうんですよね」とシューマンさん。
それぞれ得意分野があるそうで、シューマンさんは岩や雲、地面のシミなどの自然系。

 

 

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愛チンさんは食べ物系。

「3人でバーベキューしたら、砂肝がめくれあがったソレだったんです」

と記録写真を見せてくれる。

こんなふうにモロ過ぎるのは、想像の余地がないのだそうだ。

 

 

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万次郎さんは工業製品に強い。なかでも、フランス・イタリアの工業製品は秘宝の宝庫だとか。

「たとえば、あそこにある車のドアレバー。あえて水平に撮らないのがポイントですよ」

と写真の撮り方もレクチャーしてくれた。

 

「チンは陽、マンは陰。マンは陰に隠れて見つけづらい」とのことで、見つかる秘宝は7:3でチンが多い。

みなさん、慢性的なマン不足を悩んでいた。

 

 

 

 

●岩場を乗りこえ、砂浜を歩きつづけ、秘宝を見にいく

 

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▲お土産屋さんは、もうない。

 

私は、勘違いをしていた。

万物秘宝館とは、町なかをぶらつき、目についたものを、強引に秘宝に見立てる活動のことだとおもっていた。

 

 

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▲こういう岩場を歩く。秘宝を目指して、ひたすら歩きつづける。

 

しかし、実際は違った。

岩場を乗りこえ、砂浜を歩きつづけ、ようやく辿りつくのが秘宝なのだ。

この日、朝10時から三浦半島の海岸を歩きまわり、午後4時までフィールドワークは続いた。

歩いた総距離およそ10km。

秘宝を見つける活動は、ほぼ冒険だ。

 

 

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▲本日1つ目の秘宝に到着

 

バスを降り、歩くこと20分。本日1つ目の秘宝に到着だ。

 

 

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万物秘宝館Twitter(@banbutsuhihokan)のアイコンにもなっている、チン岩である。

「ただの突起じゃダメ。ふくらみがなければいけない」「360度まわって、ある角度でだけそう見える。芸術作品のようなもの」と万次郎さん。

この写真の角度から見ると、先端がちょうどほんのりふっくらしている。

ツートンカラーなのも外しが効いてる。Twitterの顔にするにふさわしいチン岩だ。

 

 

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さらに海岸沿いを突き進む。

人通りもまばらで、我々のほかにいるのは釣り人ぐらい。

 

 

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▲右下の岩が「チンコを逆さにしたものに見える」そうだ。たしかに。

 

お三方の口からは、力のあるパンチラインが飛びだしまくるので、移動中もメモが欠かせない。

いい大人が集団で話し合いながら、こうしてメモを取る者までいるのだから、はたから見れば地質学が好きなグループにでもおもわれたことだろう。

 

しかし、そのメモ内容は、写真右下にある岩をめぐってのディスカッションである。

「逆さチンコ→チンコの死体→だが、見事な亀頭」

「上から見るとダメ。横から見るべき岩(映画『打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか』みたいな発言)」

と書いている。

ぜんぜん地質学ではない。

 

 

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「万次郎館長、あの流木を見てもいいですか!?」「いいよ」と、見ることにした大きな流木。

 

 

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▲あまりピンとこなかった流木

 

「念のためチェックはするけど、木の股はよっぽど特徴ないといけませんね」

立って座って、いろんな角度から吟味したが、あまりピンとこなかったようだ。

 

 

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▲まあまあのワカメ

 

流木のかたわらに落ちていたワカメ。

形といい、くるっと丸まった感じといい、まあまあとのこと。

 

つい先日、こうして木の股を撮っていたら、子供連れの奥さんに「ここにポケモンいるんですか?」と聞かれたそうだ。

奥さんには見えていないポケットモンスターが、彼らにはしっかりと見えている。

 

 

 

 

●あのまま下ネタを言い続けてたら、失脚してた

 

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お目当ての秘宝目指して、歩く、歩く。

お三方が、こうして万物秘宝館の活動をはじめたのは2016年5月から。

三浦海岸沿いを3人で散策していたら、超巨大マンを偶然、発見。開眼。

「秘宝に見えるものを集めてやろう!」と勢いで決まったそうだ。

三浦半島を紹介するブログを何年もやっているので、以前から撮りためた写真を見返したら、すでにいっぱい秘宝があった。

無意識だが、秘宝を撮っていたのだ。

「さっきのTwitterアイコンにしてるチン岩も、無意識に撮っていた。見えないチンマンが、世の中に溢れかえっていると確信した」そうだ。

 

「若いころは、なんでもかんでも下ネタを絡めてた。愛チンだから許せると言われてたのに、ある時からパタッと引かれるようになった。そのまま続けてたら失脚してた。危ない」と愛チンさん。

「でもこの3人は、ネットで知り合った何のしがらみもない仲間。だから、変態としかいいようのないやりとりができる」という。

 

 

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「この連続した割れ目ゾーンもいいですよ。一番手前の割れ目が、いい黒ずみ方かな」

とのこと。

 

 

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どれどれ良く見るか、と近づいたら……

 

 

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なかはぎっしりフナムシだらけ!

ミミズ千匹ならぬフナムシ百匹だ。

 

 

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▲波の浸食でつくられた「馬の背洞門」

 

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▲上から見ると、ややパンティーに見える

 

波の浸食により、自然が作ったアーチ『馬の背洞門』。

「上から見ると、ややパンティーっぽいんだよ」と教えてくれた。

わたしもいずれ、人生の後輩たちに、そういうことを教えてあげたい。

 

 

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ヒビのはいった岩に触れ「あと10年たてば、線がはいってるとこで崩れる。きっと立派なマンになるだろう。未来の物件」と万次郎さん。

10年先まで見据えてる。

 

 

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馬の背洞門にはそれなりに観光客がいたが、われわれが目指す秘宝は、背の丈以上に育ったススキ道のむこうにある。

 

 

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お次の大物秘宝は、愛チンさんが人間関係のゴタゴタから逃れ、気分転換をしに、砂浜をフラフラしてるときに見つけた物件。
3名による評価でも、かなりの高得点のチン岩だとか。
以前、職場の女の子たちもキャッキャ言いながら万物秘宝館のサイトを見ていたのだが、この物件以来、パタッと見るのをやめたそうだ。
「彼女たちは、生唾をごくりと飲んだきり、ほおを赤らめ…」と、まるで官能小説のように、そのときの状況を表現してくれた。

 

 

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▲とっておきの物件が砂で埋まっていた

 

歩くこと1時間以上。ようやく目的地に到着したのだが、3人の様子がおかしい。

「あれ?このあたりなのは間違いないんだが」

「1週間前に来たときには、あった」

と口々に言い合い、砂浜をうろつく。

 

「これだ!埋まってる!」と万次郎さん。

どうやら潮の満ち引きの関係で、砂に埋もれてしまったようだ。

自然物が相手だけに、いつでも見れるわけじゃない。ますます秘宝って感じだ。

 

 

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「これはどうしても見せたかった…」と名残惜しく、たたずんでいると、すごい速さで波が来た。

一目散に逃げだすも、靴がずぶ濡れに。

「ビショビショになっちゃった!」と叫んだら、「女の子の発言だったらよかったのに…」と返された。

 

 

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▲埋もれてなければ、これが見れてた。こりゃあもう完璧。(万物秘宝館サイトより)

 

 

 

●敷石は要チェック!隠れチンマンを仕込む職人がいる

 

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万物秘宝館フィールドワーク、午前の部を終え、お昼ご飯を食べにいく。

 

 

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バスは1時間に1本だ。

 

 

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右も左もまわりは畑。

 

 

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そんなのどかな光景のなかにも、秘宝は隠れひそんでる。

たとえば、家の敷石。

敷石は要チェック!こっそりと隠れチンマンを仕込む職人がいる。もしかして、そういう習慣でもあるのかな。絵画のサインみたいにね」

よく見ると、かならず1つはチンやマンの模様に組まれた部分があるんだとか。

上の写真だと手を置いた場所あたり。

分かりますかね。4つの敷石が、そりかえったチンの形になってるんですわ。

 

 

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▲絶品の魚料理が食べられる「まるよし食堂」

 

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▲わたしはいままで、何枚の石ちゃんサインを見てきたことだろう

 

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▲マグロのカマ定食。めっちゃくちゃうまい。

 

午後からの秘宝探索にむけて、しっかり英気をやしなうため、お昼はちゃんとおいしいところで食べる。

このあたりの確かな判断力が、万物秘宝館の大人度をあらわしている。

外観こそなんてことない地味な定食屋だけど、味はたしか。マグロのカマ定食、むっちゃくちゃうまかった。

 

 

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エネルギー補給がすんだら、後半戦。相も変わらず、海岸沿いの岩場をいく。

午後の2つは、さっきのとは比べものにならないほど巨大なやつですよ!」と期待をあおる。

さっき見てきた岩や割れ目も、人間の身長よりも大きな自然物だったが、あれよりデカいなんて。

 

 

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足元に目を落とすと、断層のずれがはっきり分かる。

タモさんが好きそうな地形。すごいところ、歩いてるなー。

 

 

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「これです、これ!」と指さす先にあるのは、高さ20mはあろうかとおもわれる窪み。

デカいとかデカくないというよりも、もはや、これは景色そのもの。

 

 

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「横になって、広がってる股ですよ」との解説を受け、ひとたびそういう視点でみれば、なるほど分かる。

手を添えるのなら、つまり、こういうこと。擬音をつけるなら「くぱぁ」だ。

 

 

 

●いい具合に濡れてます。過去最高ですよ

 

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トリをつとめる秘宝は、万物秘宝館をはじめるきっかけにもなった巨大なマン。

今年5月、偶然発見し、3人を万物秘宝へと開眼させた記念すべき物件だ。

 

 

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岩場をくだったり、崖をのぼったり、洞窟をくぐったり、10月の涼しい時期にもかかわらず、汗ばむぐらい体を動かす。

 

 

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▲3人を開眼させた、記念すべき巨大割れ目

 

数々の難所を乗りこえた先に、われわれを待ち構えていたのは、さきほどの「くぱぁ窪み」に負けず劣らずの巨大な割れ目。

「これです、この割れ目!水が染みでて濡れてるんですよ!」「デカくていいでしょ!」

苦労の末に辿りついただけに、なんだかとても尊いものにおもえてきた。

 

 

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ベストビューポイントへと飛びうつる。

 

 

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「いい具合に濡れてます。過去最高に濡れてます」と感じ入りつつ、巨大割れ目を見上げる面々。

 

 

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▲お三方が最初に発見したときの写真。たしかにちょっと渇いてる。

 

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最後に、引きで記念撮影。

スペルマのごとく小さい我々との対比で、いかにこの割れ目が巨大かお分かりいただけるだろう。

ここまで労力をかけてわざわざ見にいくのが「マンに見える割れ目」「チンに見える岩」というんだから、恐るべき執念。

万物秘宝館、最高である!

いずれツアーとしてお三方にガイドをお願いし、みなさんを秘宝探しの冒険へとお連れしたい。

 

 

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■万物秘宝館■

万次郎、シューマン、愛チンの3人による活動。

世の中の秘宝館的構造物を見つけだし、サイトやSNSで発表している。

 

【サイト】万物秘宝館

【Twitter】@banbutsuhihokan


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